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吉村真基/建築についてのテキスト

椙山女学園大 Super Review 2019

ちょっと前の話になりますが、10日の日曜日は椙山の卒制審査会でした。 5名の外部審査員によるレビューが行われました。 展示会場は設計あり制作あり論文ありと多様な成果物で溢れていて、その中から卒業「設計」に該当するものが審査対象になるという形でし…

愛知淑徳大学三年後期課題最終講評会

昨日はゲストに門脇耕三さんを迎え、愛知淑徳大三年生の後期課題最終講評会でした。 淑徳三年の後期課題は、前年までの数年間大きい複合施設課題と原寸を作るミニ課題を組み合わせて半期1.5課題の構成でしたが、やはり中だるみ感がありということで、今年は…

具体的な闇

1ヶ月ほど前の話になりますが、アリス紗良オットの演奏会に行きました。 アリス紗良オットを聞いた最初はショパンのワルツの小品だったと思いますが、いつものショパンとは全く違う、内向的でため息のような解釈がとても新鮮で現代的だと思っていました。華…

読書会キックオフ

昨日はお披露目前のヴェロシティ新事務所「山王のオフィス」で建築系読書会キックオフという贅沢をしました。 新事務所は意外に建て込んだ宅地にキッチキチに広がる伸びやかな白い地面、様々な矛盾を飲み込んで新しい場を作る屋上が良かった…建て込んだ住宅…

新建築住宅特集6月号に掲載されています

新建築住宅特集6月号に設計監理に携わった「前後の家」が掲載されています。 独立後の事務所名で初掲載です。 今号は「木造の可能性」という特集タイトルの木造特集。木造の「可能性」とありますが、スーパー木構造のような一見木造に見えない技術でなく、在…

幻庵

2006年のmixi投稿より/榎本基純氏の訃報に際して 往年のmixiを再訪するのがちょっとしたブームになってまして(笑)12年前の投稿を救出しました。 ■■■ 2006/10/25 恩師の代表作である「幻庵」のクライアント、榎本基純氏が突然の死を迎えられたそうです。 …

建築における部分と全体

今年の名城2年前期第二課題、合同講評会を終えて個人的に考えたことの備忘録。 教育的な内容は特にありません(笑)。 第二課題は大学近くの敷地に地域と学生の交流拠点を設計するというもので、手がかりとして学生にとって想像しやすく自由度の高いプログラ…

jt2017年6月号 全作品レビュー

今月号の住宅特集はかなり良い特集だと聞いて、久々に購入。 読み応えありすぎだったので、自分のトレーニング兼ねて全ての作品をレビューする、というのをやってみた。 今回は「大モノ」が数作品あるので、それらについての言及は散見するが、全部について…

住宅と非住宅を分つもの

過日、遅ればせながら諸江さんのLT城西2を拝見…さらに遅ればせながらその時に考えたことのメモ。 LT城西2は21人(!)が暮らす住宅。使われているのはすべて住宅の要素なんだけどそれぞれがちょっとずつスケールアウトしている。何せ21人ですから。 ぱっ…

場所に組み込まれること/設計が意味をもつ領域

去る24日金曜日は名城の卒計審査会だった。 毎年力作に多く出会えるので、とても楽しみにしている。 今年は力作とともにいい意味での「問題作」もあり見応えのある審査会だった。 私の担当授業は2年生なので、初めて自分の教えた学生と卒計で再会する年でも…